主題の構造と機能

主題の構造と機能
主題の構造と機能

S孤立性は高くても、典型的なSVO型とは言えない現代中国語の「主題」事情はこうである

本書の特徴は、主に普遍文法や言語類型学的理論背景による「主題」の分析であり、機能的な観点から世界の言語とも比較しながら、中国語及び方言(特に上海語)の主題構造とその機能について説明していることである。特に、第1章では「主題の概念」について、第3章では「主題マーカー」について、第5章では主題と深く関連する名詞性成分の「指示的特徴」について、これまで比較的拡散していた概念をとりまとめ、それらを整理し発展させた内容となっている。また、各章において上海語の主題についての詳細な分析を行い、普通話では説明が不十分な主題の構造と機能について分かりやすく説明を行っている。これらの分析は、これまで不明瞭であった「主題」および主題に関連した問題をより明確にし、その後の分析・研究の新たな基礎を打ち立てるものであり、「偉業を受け継ぎ、新しい分野を切り開く」内容となっており、中国語文法学界における本書の果たす役割は大きなものであると言える。

販売価格¥4,290(税込)

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書籍名

中国語をベースとした言語類型論・認知言語学研究叢書(4)企画:張 麟声
主題の構造と機能
TOPIC : STRUCTURAL and FUNCTIONAL ANALYSIS

著者

徐 烈炯
劉 丹青

木村 裕章

発売日

2017/12/25

価格(税抜)

¥4,290

ISBN-10

4905013941

ISBN-13

978-4-905013-94-5

出版社

日中言語文化出版社

徐 烈炯

1937 年生まれ、上海市出身。
北京大学、上海外国語学院で学ぶ。復旦大学教授・外国言語文学系主任、香港城市大学言語学講座教授・中文・翻訳及び言語学系主任等の職を歴任し、《当代语言学》顧問委員会委員を務める。専門は言語学理論・統語論・意味論で、中国における生成文法研究の第一人者として国内外の雑誌に多くの論文を発表し、『语义学』(1990、1995)、『生成语法理论』(1998)、『生成语法理论:标准理论到最简方案』(2009)などの著書がある。

劉 丹青

1958 年生まれ、江蘇省無錫市出身。
香港城市大学中国語翻訳及び言語学系修了、博士(言語学)。南京師範学院(現南京師範大学)中文系准教授、上海師範大学言語研究所教授・同所長等を歴任し、中国社会科学院言語研究所所長・同大学院言語学系主任を務める。専門は中国語学、言語類型論を主たる理論的ベースとし、研究対象は通時的なものから共時的なものまで幅広く、『语序类型学与介词理论』(2003)、『名词性短语的类型学研究』(2012 主編)などの著書がある。