中国語名詞性フレーズの類型学的研究

SVO言語のなか、唯一と言われるほど珍しく、名詞の修飾語がその前に来ている中国語の話

連体修飾語が名詞の前に来るのは、SOV原語である日本語の話者から見れば、ごく自然な現象である。しかし、主要語順が大きく異なるSVO言語である中国語でも、連体修飾語はすべて名詞の前に来る。実はこれはSVO言語における唯一無二のケースである。
この論文集は、名詞を修飾する中国語のさまざまな連体修飾成分を俎上に載せ、詳細な検討を行っている。言語類型論の研究者にとどまらず、東アジア、東南アジアの言語系統や言語接触史を研究する学者諸氏にも、なくてはならない一冊となるはずである。

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書誌情報
著者略歴

書籍名	中国語をベースとした言語類型論・認知言語学研究叢書(3)企画：張麟声中国語名詞性フレーズの類型学的研究 TYPOLOGICAL STUDIES on NOMINAL PHRASES
主編	劉丹青
副主編	唐正大
訳	山田留里子 / 木村裕章植田均 / 地藏堂貞二伊井健一郎 / 秋山淳賀南 / 石暁軍長野由季
発売日	2016/3/18
価格（税抜）	¥4,180
ISBN-10	4905013879
ISBN-13	978-4-905013-87-7
出版社	日中言語文化出版社

劉丹青	1958年生まれ、江蘇省無錫市出身。香港城市大学(City University of Hong Kong)中国語翻訳及び言語学系修了、博士(言語学)。南京師範学院(現南京師範大学)中文系准教授、上海師範大学言語研究所教授・同所長等を歴任し、現在、中国社会科学院言語研究所所長・同大学院言語学系主任。専門は中国語学、言語類型論を主たる理論的ベースとし、研究対象は通時的なものから共時的なものまで幅広い。 (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)