語順類型論と介詞理論

語順類型論と介詞理論
語順類型論と介詞理論

類型論という研究分野の有意義さと面白さが詰まった

言語類型論の著作と言えば、多くの言語からデータを採集し、その観察と統計によって含意的普遍性を追求したものが多い。このたび、そのような標準的な研究方法に対し、言語の通時的変化に普遍性を見るユニークな研究書をお届けする。著者は、中国社会科学院言語研究所所長の劉丹青氏。本書では、中国語における述語動詞にかかる名詞句が、最初は動詞の後ろに位置していたものの、数百年の時間の経過に伴い、その多くの種類は動詞の前に移動して定着することになった。その結果、そのような名詞句における「格助詞」の性格が、最初の前置詞型一色からだんだん「前・後置複合型」に変わってきているという現象を丁寧に指摘している。さらに、そうした現象の背後に、仲介項中間原則、語順調和性原則、時系列類像性原則、情報構造原則などが複雑に絡み合いながら、機能していることを検討している。言語類型論の立場から追求する普遍性も、一言語の言語接触による変化の軌跡を通して語ることができる可能性を本書は示している。

販売価格¥4,070(税込)

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書籍名

中国語をベースとした言語類型論・認知言語学研究叢書(1)企画:張 麟声
語順類型論と介詞理論
WORD ORDER TYPOLOGY and A THEORY OF ADPOSITIONS

編著

劉 丹青

杉村 博文 / 大西 博子
島村 典子 / 鈴木 慶夏
西 香織 / 橋本 永貢子

発売日

2013/11/10

価格(税抜)

¥4,070

ISBN-10

4905013801

ISBN-13

978-4-905013-80-8

出版社

日中言語文化出版社